2023年12月25日月曜日

Shanling M0Pro にまつわるあれこれ

少し前から DAP として表記のものを使っている.

超小型でかわいく,値段もそこそこ安いのだが,大容量の microSD カードに対応しているところがミソで,512 GB の microSD カードに手持ちの音源データを全部叩き込んでポケットに放り込んで聴いている.その他の特徴については,適当に検索してもらえばいくらでも出てくるので省略.

大容量カードに対応している機器はいろいろあるのだが,データ数が 32K 曲で制限されてしまうものがある.たとえば Pioneer XDP-20 がそうで,カード自体は大容量のものも使えるのだが,5万曲を超える今のライブラリには対応できない.ソフト上の制約だろうが,もう XDP-20 の新しいファームが出るとはとても思えない.M0Pro は少なくとも現有ライブラリに対応できている.64K で上限かもしれないが,そこまで増えるにはまだ何年かかかりそうだし.

M0Pro の欠点というか,自分的に使いにくいのは以下の点.

1. Bluetooth の電波が弱く,とくに電車や駅の中では頻繁に接続が切れる.いくつかの BTイヤホンで試したが,どれでも大差なかったので,本質的に BT が弱いとしか考えられない.

2. ボリューム操作がしにくい.
なんせツマミがめちゃめちゃ小さいうえ,誤作動しないようにするために表示が ON になっているときしか操作できない.しかも回す量が非常に大きい (多回転式).しかもこのボリュームの部品がとても脆弱で,すでに挙動がおかしくなっている (後述).

ということで,こいつを諦めて別のを買うというのもありなのだが,もうちょっとあがいてみようかと.

まず,BT イヤホンは,当面,諦めることにして,久々に有線にもどすことに.しばらく有線で聴いていたけど,やはり有線の安定性は揺るぎない.当たり前である.歩きながらだとコードノイズが不快なときが多いけど,歩きながら遮音性の高いイヤホンとか,そもそもよろしくないというのはある.

次のボリューム操作の問題なのだが,操作性だけでなく,そもそも M0Pro のボリューム自体が脆弱で,すでに動作が不安定になっていて,動かしても音量が変わらなかったり突然変なレベルに飛んだりする.接点復活剤を流したら多少改善はしたが,この耐久性のなさは多くのユーザがレビューで指摘しているので,本質的に部品がダメなのだろう.なので本体で音量を調整すること自体にとてもストレスがある.

そこで小型のヘッドホンアンプ (以下 HPA) を併用してみた.数年前に買った充電式の小さいやつがあるはずなのだが探しても見つからないので,2000 円ちょっとのものを Amazonでポチった.で,これを使ってみた.

M0Pro の方は出力をラインアウトモードに変える.これで M0Pro 側でのボリューム操作自体がそもそもできなくなる.アナログ出力を HPA に入れて,音量操作はこちらで行なう.買った HPA はアナログのアンプ (+充電池の制御回路) だけで,ボリュームもふつうの可変抵抗器が入っているだけで操作性は非常に自然.しかも,実際に音を聴いてみると,ぜんぜんこっちの方がいいでないの.いや,気のせいとかじゃないと思うんだよな.M0Pro のヘッドホン出力を激賞してる人とかいるけど,ほんとかよ,というくらい.

と,ここまでは,まあよかったのだが,また別の問題もいくつか.

まず HPA のゲインが高すぎる.いちおうゲイン切り替えがあって,L だと 5 倍程度らしいのだが,ラインレベルでふつうのイヤホンなら爆音だろう.ボリューム最低ぎりぎりのあたりで使うことになり,これはこれで操作性に問題がある.感度低いヘッドホンに対応するとかにしても,2倍もあれば十分ではないかと思うのだが,どうなのだろう.

これに対しては,本体に手を加えようかとか考えもしたのだけど,どうせ入力はボリューム直結なのだろうから,接続ケーブルに 100 kΩ とかの抵抗を入れてしまえば適当にボリューム側はもう少し上げた位置で使えるようになるはず.ということで,あれこれとっかえひっかえしてみたら,1 kΩ くらいでよさげであった.手持ちのプラグと合わせて,こんな感じになった.


プラグに直接抵抗をハンダ付けして,全体は熱収縮チューブで固めてある.

もうひとつの欠点は,HPA のケース.金属製で丈夫そうでいいのだけど,ポケットに入れると角が手に当たって痛いときがある.なんかカバーみたいなのを考えた方がいいのかも.

ところで,音量なんて頻繁にいじるものなのか? という向きもあるやもしれない.自分がふだん,通勤時とかに聴いているのは,ライブラリからランダムに抜き出して作ったプレイリストで,アルバム一枚を通しで,ということは少ない.一応,microSD カードの mp3 データは mp3gain である程度の音量調整はしているものの,やはり曲による音量差はそれなりにある.なので,一曲毎に音量を調整したくなることは結構多い.そしてそのたびに本体を取り出し,表示を ON にして,ボリュームを調整して,というのが嫌になってきたということで.アナログアンプのボリュームなら手探りだけで十分.一方で,ポケット中で動いてしまうことはあるのだけど.

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